カットを割ろう!

「カット」んだから初めから割れてるだろう?なんて野暮なことを言わないよーに。

長回し

映画やドラマでたまに「長回し」と呼ばれる撮影をしたシーンが話題になることがあります。引き(ロング)があって、寄り(アップ)がポンポンとあって、最後はグルーッと回り込むカット・・・なんていう幾つかのカットで1シーンを構成する「カット割り」をする一般的な方法に対して、「カットを割らずに」1カットで1つのシーンを撮りきってしまう撮影手法です。

緊張感が堪らない?

役者さんにとっては台詞や芝居をトチると最初からやり直しになり、自分が疲労するだけでなくスタッフにも迷惑を掛けるので、非常に緊張する場面です。しかし、それは撮影スタッフ、特にカメラマンやドリー(撮影しながらカメラを移動させる)のオペレータも同様で、せっかくのイイ芝居を台無しにしないように、相当な緊張を強いられます。「長回し」が話題になるのは、この緊張感の上にOKが出た映像の凄みが堪らないからなんでしょう。

「カット割り」は意味深い演出力を持っている

でも、「カット割り」をして幾つかのカットに区切って撮影するのは、撮影進行上ありがたいだけではなく、映像に映っていないけれど、何か別の意味や深遠な意思を封じ込める、非常に奥深い技法でもあることも忘れてはいけません。映像制作会社であれば、B2B専門であっても、このことをよく理解していないプロダクションには仕事を頼まない方が賢明です。

ロングからアップにサイズが代わるというカット割りでは、視聴者はその切り替わりに「時間経過」を感じたり、映像が提示しようとする「課題」を感じ取ったりします。

また、ふたりの人物が対面している状況を1カットで捉える(2ショット)よりも、カットを割って、それぞれの正面からの顔のアップを連続させる(モンタージュ)ほうが顔の表情がよくわかるので、制作者は自分が意図した情感や機微を描き込み易くなります。

これらのことは同時に、人それぞれに経験値や情報量によって受け取り方に差異があり、視聴者によって解釈に巾が生まれるので、これがまた映像の深みとして感じられる場合も多いのです。

カット割りの勧め

一般の方がムービーカメラで撮影をすると、どうしてもシューティングボタンを押したら、30秒とか1分以上も「長回し」続け(そういえば、今のカメラは回らないよね・・・。いつまでこの言い方が通用するんだろ?)て、ズームしたりパンしたりしちゃいますが、いちどこのカット割りを意識して、1シュート1カット(ズームやパンもしない)で、そこで撮りたい状況を幾つかのカットの組み合わせで表現するということにトライしてみてください。

そうすると編集もずいぶん楽になり、しかも上がった作品はなんだかプロ見たい、になることウケアイです。

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